企画名

kan-yo studio beta

9/20~10/14(10:00~17:00)、月~木 定休

これまで白老と関わり展示をしたアーティストたちや、白老に関心のあるアーティストたちを軸に、モノよりコトの方に重きを置いて、作品が生まれる以前の未完成のスタジオに皆さんをご招待します。ワークショップ、対話、シンポジウム、交流会など、さまざまなアクティビティを通して、変わり続ける創作の場をひらきながら、多様な人々と共創の意味を探ります。

展示情報

作家名
青木陵子+伊藤存 / 梅田哲也 / 羊屋白玉 / 渡部睦子 / 是恒さくら / 磯崎道佳 / 黒田大スケ
展示場所
旧堀岡鐵工所(北海道白老郡白老町東町2丁目2-2)
展示期間
9/20~10/14(10:00~17:00)、月~木 定休
企画名 kan-yo studio beta

青木陵子+伊藤存
京都在住。青木、伊藤ともに個々に作品制作を行いながら2000年よりアニメーションを中心とした共同制作を始める。
近年ではそれぞれの作品を組み込みつつ、展示空間での即興的な造形や展示場所から得た素材を使ったインスタレーション作品を発表している。Roots & Arts Shiraoi 2022では、白老で見聞きしたたくさんの体験から「知らないことを知ること」について考えた《となりの入り口》と、分別作業中の廃品が並ぶ旧鐵工所の空間を使った《あの世の入り口》という、2つの「入り口」に関する作品を制作、2023年は、喫茶休養林店主との対話の中で聞いた30年前の自然保護運動から出発し、保護された土地に関わりのある所を巡りながら植物のいる場所をリサーチした映像インスタレーションに展開させた。

梅田哲也
現地にあるモノや日常的な素材と、物理現象としての動力を活用したインスタレーションを制作する一方で、パフォーマンスでは、普段行き慣れない場所へ観客を招待するツアー作品や、劇場の機能にフォーカスした舞台作品、中心点を持たない合唱のプロジェクトなどを発表。先鋭的な音響のアーティストとしても知られる。近年の個展に「wait this is my favorite part / 待ってここ好きなとこなんだ」(ワタリウム美術館、東京、2023-2024年)、「梅田哲也 イン 別府『O滞』」(別府、2020-2021年)、「うたの起源」(福岡市美術館、福岡、2019-2020年)「See, Look at Observed what Watching is」(Portland Institute for Contemporary Art、ポートランド、米国、2016年)がある。展覧会に「奥能登国際芸術祭2023」(珠洲、2023年)、「REBORN ART FESTIVAL」(石巻、2019年、2021ー2022年)、「さいたま国際芸術祭2020」(大宮、2020年)、「東海岸大地藝術節」(台東、台湾、2018年)。パフォーマンス作品に「リバーウォーク」(KYOTO EXPERIMENT京都国際舞台芸術祭2022、京都)、「9月0才」(高槻現代劇場、2022年)、「Composite: Variations / Circle」(Kunstenfestivaldesarts 2017、ブリュッセル、ベルギー)、「INTERNSHIP」(国立アジア文化殿堂、光州、韓国、2016年/TPAM 2018、 KAAT神奈川芸術劇場ホール)など。

渡部睦子
アムステルダムを拠点に活動。様々な国の地域社会の文化やものごとを探求し、インスタレーションや即興的なワークショップ、また音楽家とのパフォーマンスも行う。その土地で見つけたものや人々とのコラボレーションを通して、土地の記憶と現実が交錯する「場」を創造する。近年の展覧会に、ハウス・マルセイユ写真美術館(オランダ、2018年)、のせでんアートライン(兵庫県/大阪府、2019年)、MANIFESTA 13 MARSEILLE (フランス、2020年)、シガラキマニア(滋賀県、2021年)、ネネズキー歴史博物館(ロシア、2022年)、作品集に『NETTING AIR FROM THE LOW LAND』(HeHe出版)などがある。

羊屋白玉
北海道出身。幼少期を白老で過ごす。札幌市在住。演出家、劇作家、俳優。「指輪ホテル」樹立メンバー。劇場公演の他、国内外の現代美術の芸術祭に招聘され、サイトスペシフィックな環境で演劇作品を発表している。飛生芸術祭にも参加。アジアの女性舞台芸術家たちとのコレクティブを目指す亜女会(アジア女性舞台芸術会議)共同代表。「北海道のアーティストの創作と労働環境を考える勉強会(HAUS)」共同代表。コロナ禍をきっかけに、札幌市ホームレス相談支援の現場でソーシャルワーカーとして働く。


是恒さくら
広島県呉市音戸町生まれ。2010年アラスカ大学フェアバンクス校卒業。2017年東北芸術工科大学大学院修士課程修了。2018~2020年、東北大学東北アジア研究センター災害人文学ユニット学術研究員。2022~2023年、文化庁新進芸術家海外研修制度・研修員としてノルウェーに滞在。国内外各地の鯨類と人の関わりや海のフォークロアをフィールドワークを通して探り、エッセイや詩のリトルプレス、刺繍作品として発表する。リトルプレス『ありふれたくじら』主宰。
Web: www.sakurakoretsune.com


磯崎道佳
北海道ニセコ町在住。「食糧危機は必ず来る」、格差、紛争、断絶、気候変動が進んだ先にあるアート+生活の新しい形を模索している。主な活動、P.S.1/MoMAインターナショナルスタジオプログラムに参加(2001)、自生の果物を使った自家製天然酵母パン・プロジェクト(2020〜)、知らない者同士の手紙の交換を目的とした「パラシュートとマキオ」(2002〜)、「ぞうきんぞうプロジェクト」(2004〜)、「ドーム/DOMEプロジェクト」(2005〜)、「笑う机」(2012〜)など


黒田大スケ
1982年京都生まれ。2013年広島市立大学大学院博士後期課程修了。彫刻家、橋本平八の研究で博士号取得。京都を拠点に活動している。リサーチを通じて、社会のなかに佇み、忘れられ、無視された幽霊のような存在を見出し、映像やインスタレーションを制作している。近年は、近代以降の彫刻家とその制作行為や、彫刻家と戦争の関係を題材としたビデオシリーズを展開している。作品制作以外に、展覧会の企画も手掛けている。